書籍のバーコードを作る方法と表紙PDFでの注意点
書籍の二段バーコードを作るには、ISBNだけでなく、日本図書コードの分類記号と価格情報を確定し、書籍JANコードの登録を済ませる必要があります。日本図書コード管理センターは、フリーソフトだけで作らず、JANシンボルを生成してバーコードの印刷用データを制作できる業者への発注を推奨しています。表紙PDFを入稿する前に、コードの内容、利用資格、配置、印刷後の読み取りを順に確認しましょう。
書籍JANコードの構成
書籍JANコードは、本に割り当てたISBNを上段に、下段に「192」から始まる分類・価格情報を表す、書籍向けの二段バーコードです。上段と下段を一組で使う規格です。一般商品向けのJANコード画像や、ISBN番号を単にバーコード化した画像に置き換えることはできません。日本図書コード管理センターの利用の手引き(2025年版)
下段は、国内用のプリフィックス「192」、4桁の分類記号、税抜本体価格を表す5桁、チェック数字で構成されます。コードに入れる価格は税込価格ではありません。公式手引きでは、価格だけを変更する場合はISBNをそのまま使い、価格記号と二段バーコードを更新するよう案内されています。価格や分類が確定する前にバーコード画像を作らないでください。
作成から入稿までの手順
- 対象の本とISBNを確定する。 題名、版、形態を確認します。新刊には未使用のISBNを割り当て、同じ版・形態の増刷には元の番号を使います。既刊本の番号を別の本へ流用したり、印刷部数ごとに番号を変えたりしません。
- 分類記号と価格記号を決める。 日本図書コードはISBNだけでは完成しません。Cコードの選び方、税抜本体価格、価格設定の例外を公式手引きで確認します。
- 書籍JANコードの利用登録を確認する。 ISBNを持っていても、書籍JANコードは別途登録が必要です。登録は出版者単位で行い、3年ごとの更新制です。登録時の注意事項
- 作成業者と印刷会社へ条件を伝える。 完成した日本図書コードを共有し、書籍JANシンボルを生成できる業者にバーコードの印刷用データを依頼します。あわせて、印刷会社に表紙PDFで使えるファイル形式、配置可能な範囲、最終データの確認方法を聞きます。日本図書コード管理センターも、JANシンボル生成とバーコードフィルムを制作できる業者への発注を推奨しています。公式手引きの作成上の注意
- 表紙に配置して、印字品質を検証する。 規格上の表示位置と印刷条件を守り、制作業者・印刷会社にバーコード検証機での品質確認を依頼します。スマートフォンなどで一度読み取れたことだけを、印刷品質の保証にはしないでください。
バーコードの寸法、倍率、周囲の余白、表示位置は、公式手引きの第4章に従って確認します。画像を枠に収めるために縦横の比率を変えたり、余白を切り落としたりせず、必要な大きさのデータを制作業者に依頼してください。一般的なJANシンボルの技術情報はGS1 JapanのJANシンボル解説にもあります。書籍JANの二段表示の規定と、印刷会社の入稿仕様の両方を満たすことが必要です。
バーコードを表紙に印刷するだけで、書店や取次での取扱いが決まるわけではありません。日本図書コード管理センターは、流通先で扱うためには、出版者が書名やISBNなどの商品情報を別途登録する必要があると説明しています。ISBN取得後の手続き案内と、実際の販売先の要件も確認してください。
表紙PDFの印刷前チェックリスト
- ISBNがこの版・形態の本に割り当てられた番号で、入力ミスがない
- Cコードと税抜本体価格が確定しており、日本図書コード全体が一致している
- 書籍JANコードの登録が有効で、更新時期も確認している
- 上段と下段がそろった二段の書籍JANコードを使っている
- バーコードを裏表紙の指定位置に置き、カバーやケースがある本では最も外側の部分にも表示している
- 「白地に黒(墨)」を基本とするコントラストを確保し、デザインや文字がバーコードにかかっていない
- 帯だけにバーコードを置いていない。帯が外れても本体側で確認できる
- ISBNは奥付にも記載し、表紙上のバーコード表示だけで済ませていない
- 入稿先が最終PDFを確認し、制作業者・印刷会社がバーコード検証機で印字品質を確認している
裏表紙の指定位置、白地に黒での表示、二段を分けないこと、帯だけに表示しないことは、日本図書コード管理センターの表記事例と注意事項に記載されています。作品の装丁や製本により配置をそのまま適用しにくい場合は、デザインを確定する前に印刷会社へ相談してください。ISBNやコードの運用に関する責任は出版者にもあるため、制作を外注しても最終データの確認を省略しないでください。
価格変更や非売品ではどうする?
価格だけを変更する場合、ISBNは原則そのままにし、価格記号と二段バーコードを作り直します。旧価格のバーコードを残したまま新価格の本に使わないよう、表紙PDFと印刷用データの版管理も合わせて行います。ISBNの検算ページはコード確認に利用できます。
一方、非売品には書籍JANコードを表記できません。ISBNを付けられる本であっても、非売品に市販本と同じ二段バーコードを付けることはできないため、新規申請の注意事項で頒布方法に合う表示を確認してください。また、登録のない出版者がバーコード画像を自作して商用利用できると考えるのも誤りです。条件が不明な場合は、日本図書コード管理センターと印刷会社へ確認します。
ISBNだけを用意する方式を検討中なら、ISBNと書籍JANコードの違いと、ISBN付与のみを利用する場合の確認点をまとめたISBNだけ取得する方法もあわせてご覧ください。株式会社登紀わの関連サービスは受付準備中で、料金、出版者名義、提供範囲、開始時期は確定していません。準備中のサービス概要をご確認ください。
情報確認日:2026年10月12日。ここで触れた規格・登録条件は日本図書コード管理センターとGS1 Japanの公式資料に基づきます。実際の作成・入稿前に最新の手引き、登録状態、印刷会社の仕様を再確認してください。